「多国籍企業による人権侵害―国際法に何ができるか」学習会-ネスレ共闘
「多国籍企業による人権侵害―国際法に何ができるか」学習会
吾郷眞一九州大学教授
2008年3月27日、東京全労連会館にて
7分咲きの東京神田明神近くにある全労連会館(文京区)で3月27日、「多国籍企業における人権侵害―国際法には何ができるか」と題しての学習講演会が開かれました。講師は九州大学大学院法学研究院の吾郷眞一教授を招き、主催はネスレ争議全国対策会議が行いました。
参加者の一人は、「先生のはなしは実にわかりやすくまた示唆に富み、これからの運動に大いに弾みがついた。」と感想を語っていました。
学習会はまず寺間誠治全労連組織局長から、「全労連が全面的に支援しているネスレ争議を何とか勝たせたいと考えています。ネスレ争議は4つの都県の全労連組織にまたがる闘いです。多国籍企業を相手にした運動では、国際的な視野がどうしても必要で、国際経済法からみたネスレという企業をじっくりと一緒に勉強したいと思います。」とあいさつがありました。
続いて、全労連の小田川義和事務局長が次のようにあいさつしました。
「いま政治が動いています。福田首相が財界に向かって賃上げ要請するというちょっと前では考えられない状況になってきています。40年前の映画『ドレイ工場』で描かれていたような労働実態が今も日本にあるのです。ドレイ工場と同じように第二組合を使って労働者を押さえ込む、権利侵害をしているのがネスレです。人権侵害が企業内で起きた時にどうするか。OECDガイドラインやILO基準に照らしてどうなのかということを今日は学習して、争議解決に向けて拍車をかけていきましょう。」
学習会で吾郷氏は、「多国籍企業と法」や「国内裁判と国際法」など5つの章立てではなされ、さらに必要な関連文献やホームページまで示されました。
吾郷氏は、多国籍企業の規模が大きくなりトヨタなどのようにタイのGDPより大きい売上げを持つ企業の脱国家性がさまざまな問題を投げかけていると警鐘を鳴らし、人権や労働基本権の侵害があった場合の法的対処として、国内法と同時に国際法も大いに活用すべきであるし、活用できることをすじ道建てて展開しました。また、ILO通常手続き、OECD行動要項、ILO三者宣言の国際手続きにについてもそれぞれについて具体的に限界性と有用性を解き明かしました。
さらに、消費者運動との連携によるグローバリゼーションによる救済、最近重要度の高まっている国際的な世論の喚起についても言及しました。最後に国際産業組織との連携という国際的フレームワーク(枠組み協約)への期待を表明。学習会の後も、参加者からの質問に丁寧に答えられていました。











